都会の喧騒を忘れ、動物との出会いや癒しを求めてニュージーランド北島と南島を走破した(地球半周分の距離はドライブしてる・・・)私たちだからこそ、どこでキーウィを見るのがいいのかドドンッと紹介しちゃいます!!ニュージーランドに来た当初は「キーウィなんて一回見ればいいでしょ」的な感じでしたが、その愛くるしさに惚れてしまい、今ではキーウィがどこで見れる必死に探し、見ては誰よりも噛り付いて眺めるほど。つぶらな目と丸々としたお尻を一目見たら誰でも惚れること間違いなしです!!北島と南島それぞれにオススメスポットがあるのでこの記事さえ読めばどこでキーウィに出会えるか分かります!
格安で入場券を購入できるBookmeに掲載されているかどうかも合わせて紹介しています。
キーウィの生態
ご存知の通り、キーウィはニュージーランド固有の鳥で、国鳥として有名ですね。ニュージーランドという外界から隔絶された環境で、肉食哺乳類などの外敵が少ないことから、独特の進化(退化??)を遂げ、羽は短くなり飛べなくなってしまいました。その代わりくちばしが長くなり、地中にいる虫を掘り起こしやすくなりました。地上でしか生きないことから歩きやすさのためか、尾もほとんど見えないくらい短いです。キーウィフルーツに足とくちばしを生やしたと言っても過言ではないくらいです。その姿はまさに「ずんぐりむっくり」という言葉が似合います。餌を求めて歩き回る様子は可愛さ満点です!!
基本的に夜行性なので日中は全く見ることができません。ここで紹介する施設では昼夜を逆にして展示しているので昼間でも十分キーウィに会うことができます。
一見は百文に如かず、とりあえず会いに行きましょう!!
キーウィの悲しい現状
残念ながら、その可愛さとは裏腹に悲しい現実があります。ニュージーランドに生息しているキーウィの個体数は大幅に減少してしまい、数えるほどしかいないのだとか。というのも、人間の入植に伴い食用ウサギを導入、それが増殖しすぎてしまったため肉食哺乳類(スタウト・stoatと呼ばれる小型のイタチ)をさらに導入、野ウサギに留まらず野生のキーウィまで捕食してしまう始末。闘争あるいは逃走する能力がないキーウィたちは為す術もなく、数は衰退し、いつの間に絶滅危惧種に指定されてしまいました。また、狩猟犬や家庭猫もキーウィを捕食します。(逃げたシェパードドッグが50羽も殺したという話もあります。)絶滅の危機に瀕していることを重く捉えたニュージーランドは増えてしまった外来種の捕獲のため、環境保護局(Department of Conservation)の管理のもとで保護区内に罠を仕掛け外来種の数を減らす活動を行っています。森の中をウォーキングすると直方体の木箱を見かけると思います。人間の身勝手さによって増えすぎてしまったウサギにもイタチにも罪はないので本当に可哀想ですが、本来の生態系に戻してあげるには避けては通れない道です。悲しい話が長くなりましたが、実は観光客でもキーウィを守る方法があります!本ブログで紹介している施設はキーウィの保護も行っているので、積極的にそのような施設に訪れるだけでも貴重なサポートすることになります。また、キーウィに対する理解を深めることによって絶滅危惧種に対する考えも深まるのではないでしょうか。
キーウィの息遣いを感じるならココ!【2選】
【クライストチャーチ(南島)】ウィロウバンク・ワイルドライフ・リザーブ(Willowbank Wildlife Reserve)
南島でオススメしたいのがウィロウバンク・ワイルドライフ・リザーブです!ここはクライストチャーチの中心地に比較的近く位置しており、アクセスも簡単です。大型動物がいる動物園というよりは、ふれあい動物園のようなイメージです。園内では決められたルートに沿って歩きますが、出会える動物は豊富でいつまで居ても飽きませんでした。ルートの最後にキーウィハウスに入ります。実はここでは、キーウィと我々人間を遮るものは胸ほどの高さの柵しかないため、キーウィの息遣いや足音、地中を探る音を生で聞くことができます。こちらの目が暗闇に慣れるまで息を飲んで待っていると、「カサッカサッ」という音とともにキーウィが姿を現してくれます。少しでも声や物音を出すとすぐに逃げてしまうのでご注意を!南島で自分の目でキーウィを見たいならココ一択です!
Bookme掲載:有り
【ウェリントン(北島)】ウェリントン動物(Wellington Zoo)
北島でオススメなのが、NZ首都ウェリントンにあるウェリントン動物園です!なんとこの動物園、NZ最古の動物園で1906年から営業しているんです。その事実だけでも行く価値はあると思います!しかも環境やエコを尊重した展示及びイベントを開催していることから、環境保全に対する意識も高く、動物園関係者だけでなく入場者も一緒になって取り組んでいこうという精神です。一般の方にも興味関心を持って欲しいという考えから、ここではたくさんの体験ができ、なかには獣医が実際何をしているかも見学できます。動物園に来ているというよりは楽しみながら動物や保護についての学校で学んでいるという感じです。キーウィの保護についてもここは重要な役割を担っており、ウィロウバンクと同じくガラスがない展示室で常時キーウィとご対面できます。現在は片足を無くしたキーウィを保護しており、その逞しく生きる姿を垣間見ることができます。ガラス越しでは物足りないという方はココがオススメです!
Bookme掲載:無し
間近で見るならココ!【3選】
【クイーンズタウン(南島)】キーウィ・バードライフ・パーク(Kiwi Birdlife Park)
キーウィ・バードライフ・パークはクイーンズタウンの街中にある鳥類専門の動物園です。アクセスが非常に容易で、街中に位置していることから歩いてでも訪れることができます。また、クイーンズタウンスカイゴンドラの麓にあるため、ゴンドラと併せて行く人も多いのだとか。ここではキーウィハウスがいくつもあり、1日の間に複数回キーウィの餌付けが行われるため、ほぼ100%キーウィを見ることができます。私たちが行ったときは1日に4回餌付けが行われてました。柵だけのところとは違い、ガラス張りの展示室になっているため、運が良ければわずか数十センチの近さでキーウィを見ることができます!餌付けを見ながらキーウィの生態についての貴重な話を聞けるのもここならではです。クイーンズタウン滞在なら絶対ココに行きましょう!
Bookme掲載:有り
【ロトルア(北島)】レインボー・スプリングス・ネイチャー・パーク
基本的にキーウィハウスの中は昼夜を逆転させているため真っ暗なことが多いのですが、レインボー・スプリングス・ネイチャー・パークは他の施設と比べて比較的明るい状態でキーウィを観察することができます!薄明りのなかだと、シルエットは見えてもはっきりと様子を窺うことは難しいのですが、ここでは模様まではっきり見られます。もちろん特殊な光を使っているのでキーウィに害はありません。また、ここの最大の特徴としてはキーウィの繁殖活動に力を入れていることで、見学者もキーウィ繁殖について多くを学べるようになっています。その中で最も人気があるのがベイビーキーウィとのご対面体験です!!ハッチェリー(hatchery)と呼ばれる特別な孵化施設が併設されており、$10でベイビーキーウィを見学することができるのです。赤ちゃんキーウィを見れる場所は限られているので是非オススメしたいです!ただ、毎日赤ちゃんキーウィがいるわけではないので事前に確認するか、当日スタッフに聞いてみてください。
Bookme掲載:有り
【ワイトモ(北島)】オトロハンガ・キーウィ・ハウス(Otorohanga Kiwi House)
正確にはオトロハンガという町にあるキーウィ観測所ですが、ツチボタル(グローワーム)見学で有名なワイトモからも近く、ツアーでも一緒に組まれていることが多い場所です。名前にある通り、キーウィの保護に力を入れており、特にブラウン・キーウィ(Brown Kiwi)を常時見ることができます。キーウィの餌付けは1日に3回行われ、ニュージーランド固有の他の鳥類の餌付けも30分おきに実施されているので時間がないけど沢山の鳥に会いたいという人にはうってつけです!毎回かは分かりませんが、私たちが訪れたときは展示ガラス沿いに餌を撒いてくれたため、キーウィが最接近!愛くるしい顔が文字通りで目の前で見れます!ワイトモ・ハミルトン・ロトルアなどを周遊する場合は必ず寄りましょう!
Bookme掲載:無し
【番外編】希少なアルビノに会える世界で唯一の場所!
【ウェリントン】プカハ・ナショナル・ワイルドライフ・センター(Pukaha National Wildlife Centre)
ウェリントンから約120キロ離れた場所(片道2時間くらい)にあるプカハ・ナショナル・ワイルドライフ・センターではニュージーランドでもここでしか見ることができない「ホワイト・キーウィ」に会うことができます!普通キーウィはまさにキーウィフルーツのように茶色いのですが、ここでは真っ白な毛に覆われたキーウィのマヌクラ(Manukura, 名前)ちゃんが保護されています。突然変異で生まれた子ではなく、マヌクラのお父さんとお母さんには毛が白くなる遺伝子が含まれていたのだとか。明るい色になればなるほど外敵に見つかりやすくなるのに毛が真っ白になってしまうなんて摩訶不思議です。展示室の薄明りでもはっきりとその姿が分かってしまいます。本人は見られているつもりはないんでしょうが、ばっちり見えています!運が良ければガラスの近くまで寄ってくれることも!
主要な都市からはかなり離れていますが、一見の価値はあるのでレンタカーを借りてでも行って欲しいです!ウェリントン郊外のアクティビティも併せて周れば効率がいいですよ!
Bookme掲載:有り
結局どこが一番いいの??
正直言うと、それぞれ良いところがあるので一概にどこが一番良いのか結論を出すことができません・・・。すみません。極論を行ってしまうと全て訪れて欲しいです!!一度見たらキーウィの存在に病みつきになってしまいます。旅程や会いたいキーウィに合わせて選んでみてください。
最後に。野生のキーウィには会えないのか?
冒頭でも書いたようにキーウィは絶滅の危機に瀕しており、かつ夜行性なので滅多に遭遇することはありません。現地の方でも野生のキーウィに会うことはほぼないようです。ただ、どうしても会いたいという方には、スチュワートアイランド・ワイルド・キーウィ・エンカウンター(Stewart Island Wild Kiwi Encounter)というツアーが開催されています。南島の南端にある島で、ナイトハイキングをしながら野生のキーウィを探すそうです。もちろんNZ本土でも夜のツアーが催行されているので、時間に余裕がある人はこのようなツアーに参加するのもいいかもしれません。
また、私たちがウェストコースト(南島西海岸)を旅していたとき、秘境と呼ばれる小さな町で夜中にキーウィの鳴き声を聞くことができました!甲高い声が特徴的ですぐに分かります。 姿は見ることはできませんが、野生の声に耳を傾けるだけでもいい体験でした。
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