秘境の世界遺産!ダウトフル・サウンドの魅力と楽しみ方!

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ダウトフル・サウンド(Doubtful Sound)

ニュージーランドでユネスコの世界自然遺産に登録されているフィヨルドランド国立公園の中にあるダウトフル・サウンドはフィヨルドランド国立公園内では2番目に大きいフィヨルドです。キャプテン・ジェームズ・クックが1770年にダウトフル・サウンドを訪れたとき、エンデバー号で奥へ入ったとしても出てこられるかどうか「疑わしい(ダウトフル)」と思い、「ダウトフル・ハーバー」と名付けたのが名前の由来です。それほどまでに入り組んだ入江はミルフォード・サウンドよりもスケールが大きく、秘境と呼ばれる穴場の観光スポットとなっています。

なぜフィヨルドなのにサウンド?

「サウンド」は川の氾濫によってできる地形ですが、「フィヨルド」は氷河によって削られた地形に海水が入ってきてできるものです。なので、ダウトフル・サウンドは本来はダウトフル・フィヨルドと呼ばれるべきなのですが、当時はそのような知識がなく、人々の間ではサウンドのほうが定着したそうです。

ダウトフル・サウンドに生息する生き物たち

ダウトフル・サウンドにはフィヨルドの特徴を利用して生きている動物たちがいます。特に出会える確率が高いのはバンドウイルカ(ボトルノーズドルフィン)やオットセイ(ニュージーランド・ファーシール)です。また本当に運が良ければ、ペンギンも見ることができます。ペンギンの中でもフィヨルドランド・クレステッド・ペンギンは世界で最も珍しく数の少ないペンギンだとされていますので、見ることできたら本当にラッキーです。

ダウトフル・サウンドへの行き方

ダウトフル・サウンドまでは道路が通っていないため、最初にマナポウリ湖(Lake Manapouri)を渡らなければいけません。マナポウリ湖を渡ったら、さらにバスに乗りディープ・コーブ・ワーフ(Deep Cove Wharf)へ。ここに来てようやくダウトフル・サウンドに到着となります。なので、全ての観光ツアーはマナポウリ湖の横断クルーズとディープ・コーブ・ワーフまでのバスが含まれています。

ダウトフル・サウンド周辺の宿泊地

上記でご紹介した通り、ダウトフル・サウンドへ行くためにはマナポウリ湖を船で渡らなければいけません。そのため、一番近い宿泊地はマナポウリという町になります。その次に近いのはテ・アナウという町です。

マナポウリ(Manapouri)

  • ダウトフル・サウンドへ行く船の発着所がある町
  • 多くはないがモーテルやキャンプ場がある
  • スーパーマーケットはないため、テ・アナウまで行く必要がある
  • テ・アナウから車で約20分

テ・アナウ(Te Anau)

  • ホテル、モーテル、バックパッカーなど幅広い宿泊施設がある
  • スーパーマーケット、ガソリンスタンドがある
  • ダウトフル・サウンドへ行く船の発着所まで車で約20分
※テ・アナウからマナポウリまで公共交通機関がないため、レンタカーまたはタクシーで行くか、テ・アナウ発着のツアーを申し込むことをおすすめします。

ダウトフル・サウンドの楽しみ方

日帰りクルーズ

3時間のクルーズでディープ・コーブ・ワーフからタスマン海付近まで行くことができるツアー。その途中、見所を教えてくれるガイドの話を聞きながら高所から流れ落ちる滝の迫力を感じたり、運が良ければイルカやオットセイなどを見ることができます。

  • マナポウリ/クイーンズタウン/テ・アナウ各所発着のツアーあり
  • ランチボックスも有料で付けることができる
  • マナポウリ発着の場合のツアー所要時間は約8時間(朝〜夕方)
  • 日本語ガイドはない

オーバーナイトクルーズ

ダウトフル・サウンドで一泊するツアー。ノスタルジックな見た目と最新の設備を併せ持つクルーズ船で夜を過ごし、昼間とは違う静寂のダウトフル・サウンドを楽しむことができます。また、日帰りに比べてクルーズの時間が長いため、野生の動物たちに出会える可能性が高いのも魅力です。

  • マナポウリ/クイーンズタウン/テ・アナウ各所発着のツアーあり
  • 夕食、朝食付き
  • 各部屋にはバスルームが付いている
  • 日本語ガイドはない

日帰りカヤック

2人乗りのカヤックに乗ってガイドと一緒にダウトフル・サウンドを巡るツアー。クルーズ船よりももっと岸壁と滝に近づくことで大迫力の自然を楽しむことができます。ガイドによっては滝の真下に行ってびしょ濡れになることも!?ダウトフル・サウンドの自然を肌で感じたい人におすすめのアクティビティです。

  • マナポウリ/テ・アナウ各所発着のツアーあり
  • カヤック初心者でも大丈夫
  • カヤックに必要なものは全て準備されている
  • マナポウリ発着の場合のツアー所要時間は約9時間(朝〜夕方)
  • 15歳以下は参加不可
  • 日本語ガイドはない

オーバーナイトカヤック

キャンプをしながらカヤックでダウトフル・サウンドの奥を目指すツアー。1泊2日〜4泊5日まで選ぶことができ、長い日程になればなるほど通常のクルーズでは行くことのできないダウトフル・サウンドのさらなる秘境の地を見ることができます。外洋に近づけばイルカがカヤックの真横を泳いでくれることも!

  • マナポウリ/テ・アナウ各所発着のツアーあり
  • カヤック初心者でも大丈夫だがある程度の体力が必要
  • カヤック、キャンプに必要なものは全て準備されている
  • 食料は持参
  • 15歳以下は参加不可
  • 日本語ガイドはない

日帰りカヤックを体験!

私たちは日帰りカヤックのツアーを「Book me」で予約しました(Book meの使い方については下記の記事をご覧ください)。少し割引されて1人$210くらい。少し高いかなとも思いましたが、マナポウリ湖のクルーズとディープ・コーブ・ワーフまでのバス、そしてカヤックの道具一式が含まれているので、妥当な値段でした。ツアーの前日はクルーズ船発着所に一番近いキャンプ場の「Possum Lodge & Holiday Park」に泊まりました。

ツアー集合場所

ダウトフル・サウンドのツアーを催行している会社は「Real Journey」と「Go Orange」の2社ですが、どちらも同じ船に乗ってマナポウリ湖を横断します。なので、どちらのツアーに参加しても集合場所は同じで、Visitor Centreの下の船発着所です。集合時間になるとガイドの人が来るのでチェックインをします。

マナポウリのクルーズ船
マナポウリ湖のクルーズ船

最初のお楽しみ、マナポウリ湖クルーズ!

早朝のマナポウリ湖は風もなく穏やかで水面が鏡のようになって、この中をクルーズ船でゆっくりと進んで行きます。最初は右側にマナポウリとテ・アナウの町が見え、左側にはフィヨルドランド国立公園が見えてきます。朝霧の中に浮かぶフィヨルドランド国立公園の原生林は本当に神秘的です。船の中ではコーヒーや軽食も買うことができます(現金のみ)。45分のクルーズを終えて陸に上がるとバスの発着所に移動します。

マナポウリ湖
朝霧の中進むマナポウリ湖のクルーズ船

バスでウォルモット峠を越える

ダウトフル・サウンドまでの最後の移動となるバスに乗り込みます。ここからはカヤックチームとクルーズチームに分かれてそれぞれのバスになります。このバスでウォルモット峠と言われる唯一ダウトフル・サウンドに通じる道を約30分走って行きます。途中、ダウトフル・サウンドの港を見渡すことのできる場所で止まりますが、私たちが行った日は土砂降りだったため止まりませんでした。

※バス発着所で必ずトイレを済ませておきましょう。

カヤックの準備と練習

ダウトフル・サウンドに到着するとすぐにカヤックに乗る準備が始まります。まずは服を着替えていきます。夏でも寒いため、下着のすぐ上に身に付けるレギンスなどの肌着を着て、その上からフリースや防水ジャケットなどを重ねていきます。着替え終わったら次はカヤックの練習です。まずは陸でパドルの持ち方、パドリング(漕ぐ)の方法を教わり少し練習します。最後に転覆した時の対応など緊急事態を聞いて、早速カヤックスタートです!

カヤックから見る大迫力のダウトフル・サウンド

4組8人とガイド1人のチームで出発します。最初はカヤックの操作、パドリングに少し戸惑いますが、全員がすぐに慣れて方向転換も上手くいくようになりました。ガイドの誘導で対岸の方へ行き、海岸線沿いに進みます。この日は大雨だったため、至る所から大小の滝が流れ落ちていました。途中3つの大きな滝に近づいたのですが、カヤックに乗って下から見上げる滝と切り立った崖は本当に圧巻でした。目も開けられないほどのものすごい水の勢いはクルーズでは体感できないと思います。少しの休憩を挟みながら3時間たっぷりカヤックで巡ったら出発地点に戻りました。

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持ち物について

カヤックツアーを予約すると持参しなければいけないものリストが送られてきます。その中で補足しておきたいことは以下の3つです。

水着と替えの下着

持ってくるものリストに水着と替えの下着がありますが、水着を着てカヤックに乗るのあれば替えの下着は必要ではありません。逆に下着のままカヤックに乗るのであれば替えの下着が必要になります。つまり、防水ジャケットなど色々と重ね着をしますが、一番下に着ているものも濡れてしまいます。

※男女に分かれて着替える場所があります。

濡れてもいい靴または歩きやすいサンダル

カヤックに乗ると必ず足は濡れてしまうので、濡れてもいい靴または歩きやすいサンダルがおすすめです。濡れてもいい靴の場合は替えの靴と靴下を持っていかなければならないので、歩きやすいサンダルのほうが特に便利です。

防水のカメラ

カメラなどを入れる防水のバッグは借りることができます。が、そのバッグに入れていた私たちのカメラは濡れて壊れてしまいました…。防水バッグの意味とは…という感じでしたので、持って行く場合には防水のカメラまたは防水カバーに入れていきましょう。

晴れの日vs雨の日

年間200日以上は雨が降っているダウトフル・サウンドをベストに楽しむには晴れの日がいいのか雨の日がいいのか。ミルフォード・サウンドでも同じ疑問を持った人もいるかと思います。答えとしては、どちらも最高に綺麗!です。晴れの日のフィヨルドは景色を遠くまで見渡すことができ、青空と緑がとても映えて美しいです。またダウトフル・サウンドは波が小さいため水面に映る景色を楽しむことができるのも晴れの日の特徴です。逆に雨の日は多くの滝が出現します。雨と言っても小雨では滝は現れず、土砂降りだと大量の水が流れ落ちる滝を見ることができるため、ガイドとしては大雨が一番いいのだとか。また、雨が止んで2時間で滝は消えてしまうため大迫力の滝を拝めることができたら雨の日でも最高の体験になると思います。

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